2019年2月4日月曜日

漆風のコスプレお面を量産したい

量産できるお面、というかフェイスマスクを作る必要があったのですが、手間取りました。

今回の要件は
・形状は単純なもの
・手作り感が出てほしくない
・ダンス用で1年は壊れないくらい丈夫
・耐水性
・20~30個欲しいけど予算はない

要するにコスプレ用ではなく、よさこいで使えるマスクが必要ってことです。

紙のお面はニスなど塗っても、雨や汗で壊れていくので、耐水性とは言えないと思います。
また、1点ものなら時間も手間もかけられると思いますが、量産する場合はそこまで時間かけられません。

これは、今回作成したマスクです。

左がライオンボード(EVAボード)にカシュー塗装
右はシリコンで型取りしたものです。

1.バキューム成形

一般的なお面の複製ではヒートプレスバキューム成形を使うのが良いようなのですが、私の場合、うまく複製できませんでした。
・・・というか、この方法、今まで成功したことないんですよね(泣

2.シリコン複製

次に試したのは、シリコンによる複製です
が、両面から型を作成すると、型が重くなってしまい、シリコンが自重で歪んでしまうようです。
お面のような大きくて薄いものの作成には不向きなように感じました。

次に昔のアイスキャンディのようにした型を作ってみました。
イメージ伝わるかな?

実際の写真はこんな感じ。
作成した型をシリコンで型取りします。
最終的にバケツから取り出して、ひっくり返したのが、上のイラストの状態です。

複製にはMrシリコーンを使用しました。というか他に選択肢なかったのですが。
あとから考えたら、シリコン高いので重要度の低い部分は、安価なシリコンシーラント使えば良かった。。。

こちらは無事に型からマスク作成できました。

が、型を引っ張り出すのが大変で、すぐに型が壊れていまいます。
シリコンは型が高いので、困ったものです。

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3.ライオンボード+カシュー

やっと本題です。

今回、必要なマスクはとても単純な形状です。
ライオンボードへの塗装は何度か試しましたが、G17ボンドで下地処理をして、アクリルスプレーを塗装しても、どうしても表面の材質に手作り感が出てしまいました。

作りたてのときはそれなりに見えても、コスプレようではなくてダンス用となると、だんだん劣化していくものです。
そこで、今回はカシューでの塗装を試してみます。


カシューってのは、漆みたいなものです。きれいな光沢と耐水性が特徴なのではないでしょうか。
心配なのは、カシューはプラスチックが溶けるというような噂を聞いたことがあるので。。。
ためしに、ライオンボードの破片にカシューを塗装します。

カシューは、通常は少し薄めたものを刷毛で塗装します。でも、筆の手入れも大変なので、塗装には使い捨てできるライオンボード筆を使いました。
2~3回、重ね塗りした状態です。
良い感じに光沢が出ています。
試しに思いきり曲げてみたら、まんまと塗装が割れてしまいました。
とはいえ、今回のマスクではここまで強烈な負荷は想定していないのでなんとかなりそうな予感。

シリコンの型に使用したライオンボードにカシューを塗装してみました。
 
ライオンボードは柔らかいので、そのまま塗るのは大変、、、ということで下敷きになるように粘土を用意しました。
写真左のものは粘土をスーパーの袋でくるんだものです。

カシュー塗装したものです。
3度塗りしたあと、400番のサンドペーパーで磨き、さらにタンポで磨いて塗装してみました。(これが正解かは怪しい。。。)

裏は未塗装の状態です。
冬場の塗装ということもあったので塗装は24時間以上の間隔をあけて行いました。

塗装自体は可能なようです。
ただし、ライオンボード自体が柔らかいので、塗装するときは下敷きの用意が必要ですね
塗装の乾燥には時間がかかるものの、ベースとなる素材がライオンボードなので、簡単にベースを作れます。大量生産にはそれなりに時間かかるけど、なんとかなるかな・・・?

角度変えて再度撮影してみました。

4.螺鈿風の作品は作れるのか?

ついでに、螺鈿細工風にできないかなと思い、こんなのも作ってみました。
花びらの部分は、100均で買った「オーロラカラー」のフィルムを白い紙に貼ったものを貼り付けました。
下の良くわからない三角形は100均で見つけたキラキラのマスキングテープです。
先ほどの試し塗りに使用したライオンボードに、カシューの「ネオクリアー」を糊代わりに塗装しました。
貼り付けたときはソレっぽく見えたんだけど、本物の螺鈿を見るとぜんぜん違う・・・

※螺鈿風はこれは塗装の方法に迷走しながらヤッツケで作ったので、クオリティ低すぎです・・・
後日、また検証してみようと思います。