ポートレート撮影などで、モデルさん、カメラマンを探していると「相互無償」という言葉を見かけることがあるかなと思います。
相互無償とは「カメラマンもモデルさんもお互いに相手に対して金額の請求を行わない」ということです。
- 無料で撮らせてくれるモデルさんを探している
- 無料で撮影してくれるカメラマンを探している
こういうときには「相互無償」の方を探せば良いということですね。
紛らわしいのですが「フリーのカメラマン」や「フリーモデル」は「フリーランス」の意味で有料で撮影依頼を受けている人になります。
相互無償はお金がかからないのか
撮影には様々な費用がかかります。
- 交通費
- スタジオの利用料金
- 撮影機材の購入
- 衣装の購入
- ヘアメイクや着付け
- 撮影中の飲食費
などなど、、、簡単に思いつく範囲で書きましたが、上記のようなものが目立った出費ではないでしょうか。カメラマンにせよモデルさんにせよ、相手から金額請求をされなくても、撮影にあたっての準備などで多少の経費が必要になります。
相互無償の場合、基本的には相手には請求しません。ただし、「スタジオを利用して撮影したい」や「着物のモデルさんを撮影したい」など、別途費用がかかるものについては、費用の一部を請求することがあります。
相手に費用の一部を負担してほしい場合、これは撮影ごとに個別に事前確認が必要です。
相互無償でも金額の相談が必要なケース
- コスプレイヤーさんが1人5000円の使用料のスタジオで撮影するために、カメラマンを探している
- カメラマンから「着物で撮影したい」とモデルさんに依頼されたため、美容室で着付けとヘアメイクが必要になった
上記のようなケースは比較的よくあるケースではないでしょうか
相互無償は「お金を請求しない」という意味ですが、「あまり費用をかけずに軽い感じで撮りましょう」という意味合いも含まれていると考えたほうが良いと思います。
ですので「それなりの費用」が必要となることを相手方から求められた場合は、金額交渉をすることになります。
金額交渉が必要な場合は、撮影日ではなく事前に取り決めをしておいてください。撮影当日に相手にいきなり「お金ください」ということはトラブルのもとです。
相互無償はお得なのか?
費用が掛からない
有償ではなく相互無償で撮影を依頼するのですから、必要なお金は少なくなります。モデルさんとカメラマンの双方にとって、負担の少ない撮影と言えます。
撮影場所を選びやすい
モデルさんにとっては撮影機会を増やしやすい
相互無償はトラブルが多い
- セクハラカメラマン
- 暴言カメラマン
- 写真をくれないカメラマン
- 音信不通になるモデルさん
- ドタキャンするモデルさん
- 写真と違うモデルさん
相互無償のカメラマンはどんな人?
お金がないカメラマンが多いですね(笑
モデルさんに比べてカメラマンは多いと思うので「仕事じゃないからお金を撮らない」というスタンスの方が多いと思います。
ただ、プロカメラマンでも趣味の範囲での撮影は相互無償という方もいてるので、相互無償=下手なカメラマンというわけではないようです。
(逆に有償カメラマンでも必ずしも上手いわけでは・・・・)
通常のポートレート撮影などでは相互無償のカメラマンでも問題ないことも多いと思いますが、結婚式や成人式など大切な記念日の撮影については相互無償ではなくプロのカメラマンに依頼することをお勧めします。
カメラマンにも得手不得手はあるので、慣れない撮影を趣味の撮影感覚で撮られると・・・
有償のカメラマンは支払いのために、どこかで身分が保証されていることが多いと思います。それに比べると、相互無償のカメラマンというのは何者かわからないカメラマンということになると思います。
初対面で人のいない場所での撮影は避けたほうが良いでしょう。
また、Twitterやインスタは必ずチェックしましょう。確認するのはフォロワー数じゃないですよ。
モデルさんの写真を掲載しているでしょうか?作例が無い人は心配です。
コメントなどで撮影したモデルさんたちとのコミュニケーションはあるでしょうか?撮影後のモデルさんと良好な関係を持てていないのであれば怪しいかもしれません。
鍵垢で他の人が見れないアカウントだったりする場合、何らかのトラブルを抱えていたり、別の人の作品を勝手に掲載している可能性もあります。
相互無償のモデルさんはどんな人?
モデルという仕事に興味を持ち経験を積みたいという方が多いと思います。モデル志望の方は相互無償から初めて、どこかで有償モデルに変更する方も多いかなと思います。
逆に有償のモデルさんであっても、相手のカメラマンによっては相互無償で受けていることもあります。
そのほか、コスプレイヤーさんなど、趣味の一環としてカメラマンを探している方も多いですね。
相互無償のモデルさんについては「ちょっと始めてみようかな」という方が多いからか急に音信不通になるなど、ドタキャンのリスクが少なからずあります。また、撮影経験が少ない方が多いので、手の込んだ撮影の打ち合わせは難しいことが多いです。
ですので、僕の場合は初対面のモデルさんはテーマなど無しでの公園などでのポートレート撮影をお願いすることが多いです。これなら場所と時間さえ決めれば撮影できるので、撮影までの負担があまりかかりません。
あとは、個人的には「あぁ、この人はカメラマンじゃなくてリモートシャッターが欲しかったんだな」と感じるときは少し切なくなりますね(泣
相互無償のカメラマンを探す方へ
僕の考える範囲での相互無償のカメラマンさんとモデルさんについて、書かせてもらいました。僕はカメラマンの立場なので、他の相互無償のカメラマンのことはあまり詳しくありませんが、良くないカメラマンの噂をモデルさん経由で聞くことはあります。。。
対して相互無償のモデルさんの多くは「モデル」というものに興味を持った方が多く、価値観の違いなどはあっても、モデルに対するやる気のある方が多いなと感じています。
カメラ界隈で良く言われるのは「綺麗な写真を撮ってる人が綺麗な心を持っているわけではない」ってことです。ですので、相互無償のカメラマンを探す際にはSNSなどでの情報を確認することなど、自己防衛をまずは行うようにしましょう。